景観法、景観条例について
- jisco9
- 3月7日
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更新日:3月21日
景観法や景観条例は、地域の美しい景観を守り、良好な都市環境を形成するために制定された法律です。これらの法律では、建築物の高さ、形状、色彩など、様々な要素について規制が設けられています。今回は景観法、景観条例について紹介していきます。

景観を損ねないための条件
景観を損ねないための条件は、地域によって大きく異なりますが、一般的には以下の点が挙げられます。
周囲の建物との調和
高さ、形状、色彩などが周囲の建物と調和し、景観の統一性を保つことが求められます。
歴史的・文化的文脈への配慮
歴史的建造物や伝統的な町並みに配慮し、その特徴を損なわないような設計が求められます。
自然環境との調和
緑地や水辺などの自然環境との調和を図り、景観の多様性を保つことが求められます。
地域の特性への配慮
各地域の持つ歴史、文化、自然などの特性を考慮し、その地域ならではの景観を形成することが求められます。
地域ごとの色の使用制限
色彩については、地域によって厳しく制限されているケースがあります。
歴史的建造物が多く残る地域
建物の外壁の色は歴史的な建造物の色彩と調和するよう、茶系や灰色系の色が指定されることがあります。
自然豊かな地域
建物の外壁の色は、周辺の自然環境と調和するよう、緑系や茶系の色が指定されることがあります。
観光地
建物の外壁の色は、地域のイメージを損なわないよう、統一感のある色彩が指定されることがあります。
〔色の使用制限の例〕
● 京都市
歴史的風致維持向上地区において、建物の外壁の色は、周辺の建物との調和が求められ、色彩の変更には許可が必要となります。
● 鎌倉市
大仏や鶴岡八幡宮などの歴史的建造物が多く存在するため、建物の外壁の色は、周辺の景観との調和が求められます。
〔色の使用制限の目的〕
色彩の制限は、単に美観を保つためだけでなく、以下の目的も果たしています。
地域のブランドイメージの形成
統一感のある色彩は、地域のブランドイメージを向上させ、観光客誘致に繋がります。
歴史的・文化的資産の保護
歴史的建造物の色彩を保護することで、地域の文化遺産を後世に伝えることができます。
自然環境の保全
周辺の自然環境と調和する色彩を選ぶことで、自然環境の保全に貢献することができます。
[ まとめ ]
景観法や景観条例における色彩の制限は、地域の個性や歴史、自然環境などを考慮し、良好な都市環境を形成するための重要な要素です。建築物を設計する際には、必ず地域の景観計画や条例を確認し、地域の景観に配慮した設計を行うことが求められます。