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人物や建物などを屋外広告看板に起用する際の注意点はあるのか?

 

屋外広告看板に人物や建物を起用する際には、著作権と肖像権という2つの権利に十分注意する必要があります。両者の違いを理解し、適切な手続きを踏むことで、トラブルを回避することができます。

今回は人物や建物などを屋外広告看板に起用する際の注意点はあるのかについて紹介していきます。



著作権

著作権は、写真、イラスト、デザインなど、創造的な表現物に対して発生する権利です。


〈 建物の外観 〉

建物の外観は、建築家の創作物として著作権が認められる可能性があります。特に、特徴的なデザインや装飾が施されている場合は、許可なく使用することはできません。


〈 写真 〉

人物や風景の写真も著作物です。写真家や撮影者の許可なく使用することはできません。


〈 イラストやロゴ 〉

企業ロゴやキャラクターなど、イラストやロゴも著作物であり、無断使用は著作権侵害となります。


◆注意点


パブリックドメイン

一定の条件下では、著作権が消滅し、誰でも自由に利用できる「パブリックドメイン」となる場合があります。しかし、パブリックドメインであるかどうかの判断は慎重に行う必要があります。


私的使用の例外

個人で楽しむ範囲内であれば、著作物を複製したり、利用したりできる場合がありますが、営利目的での利用は原則として禁止されています。




肖像権

肖像権は、人の顔写真や名前など、個人の人格を特定できる情報を勝手に利用されることへの権利です。

 

〈 人物の写真 〉

特定の個人の顔がはっきりとわかる写真を使用する場合、その人物の肖像権を侵害する可能性があります。


〈似顔絵 〉

本人に似ているとわかるような似顔絵も、肖像権の対象となることがあります。


◆注意点


有名人

有名人であっても、肖像権は保護されます。


公益性

ニュース報道など、公益性が高い場合であれば、肖像権侵害にならないケースもあります。




〔外広告看板を利用する際の注意点〕


◎権利者の確認

使用したい写真やイラストの著作権者、人物の肖像権者が誰であるかを確認し、必ず許可を得る。


◎契約書の締結

許可を得る際には、契約書を締結し、使用範囲や期間などを明確にする。


◎モデルリリース

人物の写真を使用する場合、モデルリリースと呼ばれる同意書を必ず取得する。


 

[ まとめ ]

屋外広告看板に人物や建物を起用する際には、著作権と肖像権の両方に注意し、適切な手続きを踏むことが重要です。無断で使用することで、法的責任が発生する可能性があるので、専門家に相談することも検討しましょう。

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